ちょっといい日のフォトストーリー|スタジオスヤスヤ島田さん
「さあ、お茶にしましょう」
そんな声が聞こえてきそうな、あたたかみのある日常のポートレート。
なんてことないワンシーンなのに、なぜだかとても嬉しくて愛おしい。そう感じさせてくれる、不思議な一枚です。
現在HIYORIでは、3名のカメラマンさんに撮影をお願いしています。
今回お話をうかがったのは、この写真を撮ってくれた【スタジオスヤスヤ】の島田勇子さん。様々なひと・もの・風景を、彼女ならではの視点で切り取ります。
”自分らしい写真”を仕事に
島田さんは、1985年・大阪府生まれ。高校生時代にカメラと出会い、写真の専門学校へと進みます。卒業後は、広告系のフォトスタジオで6年、別のフォトスタジオで4年働き、2018年にカメラマンとして独立。
「好きなことを仕事にする辛さを味わいつくした、そんな20代でしたね。でも、共感できるカメラマンさんやデザイナーさんと出会う中でだんだん確信が持ててきて、「やっぱりカメラだ!」って、独立を決めました」
クライアントの持つイメージをじっくり聞き、相談を重ねながら、納得いく写真を作り上げていく仕事スタイル。
「お客さんのオーダーに応える”仕事”と、私自身の”自己表現”とが交わる地点を探しながら写真を撮っています。ふたつを割り切ってしまうのは簡単だけど、きっと両立できる、と信じていて」
スタイリストの丹羽彰子さんと共に立ち上げた作品シリーズ
「サンドイッチが好きすぎて」という理由で始まった、日々のサンドイッチを短い言葉と素朴な写真で記録しただけのSNSアカウント【サンドイッチテーブル】。
「よく、どうやって撮ってるの?と訊ねられるんですが、自分でもよく分からなくて。
ただ、<良い写真=整った上手い写真>とは思わないので、自分が撮る瞬間に感動できるものを撮ろう、と心がけています」
こつこつと続けられた、サンドイッチへの“愛”ある記録たち。その後、大阪と東京の計3つのギャラリーで展覧会も開催されました。
カモメサンボンの撮影話
瀬戸内レモンの風味と、パリパリ食感が新鮮なカモメサンボン。この写真も、島田さんに撮影していただきました。
みんなでアイデアを出し合い、仕上げた一枚です。
「どの商品からもHIYORIさんの存在感がバーッて出ているのが、とても印象的です。企画する皆さんの「やりたい!」の気持ちが溢れていて。で、またそれを本当にやっちゃうところがすごい」
かく言う島田さんの存在感だって、写真にしっかりと表れています!
群れから離れて飛び立ってしまう一羽のカモメのように、自分の気持ちにまっすぐなカメラマンさんでした。